千屋花見の山城「赤坂城跡」

赤坂城跡の構造

赤坂城鳥観図

赤坂城は主郭は一つですが、他の山城と比較しても面積は6畝と広く、周囲にはいくつかの腰曲輪を備えています。また土塁、堀切、切岸などの防御構造が良く残っています。
図:柴田宏

堀切

日吉神社から赤坂城跡に向かうと城の裏側(搦手側)につきますが、目の前にV字型の大きな堀切が目に入ります。地形をV字に掘って敵の侵入を防ぐのが目的で、ここで敵をくい止めて、上から弓や鉄砲で攻撃することができます。

土塁

曲輪の端に土で作った高まりで、相手からの攻撃を避けたり、そこに隠れて攻撃できるので、防御と攻撃のための構造といえます。赤坂城では、主郭の東から北側に約50~60㎝の高さの土塁があります。この近くに城主の館があったものと思われます。(白石氏評)

主郭

主郭は標高620mの所に在り、広さは18m×32mで約6畝(約600㎡)もあります。主郭の奥には土塁も築かれており、近くに城主の住居があったものと思われます。現在は主郭周囲にスギなどの人工林が成長して周囲の視界は悪いのですが、当時はここから南西方向に広く視界が開けていたと思われます。

搦手口

城の裏側への降り口です。急な斜面を降りると堀切に到着します。水路はその先にあるので、主郭に井戸のない赤坂城では、水は搦手口から降りて山水を利用していたと思われます。

虎口(逆虎口)

主郭への入り口です。敵の侵入を防ぐために小さく作ってあります。虎口付近には多くの石が配置されています。元の配置はわかりませんが何らかの構造物があったものと思われます。虎口の正面右斜めに上ってくる虎口を「順虎口」、逆を「逆虎口」といいます。赤坂城は逆虎口で登っていくので敵からすると、右利きで刀や槍で戦いながら上りやすいことになります。
虎口に見られる石積み

腰曲輪

曲輪(くるわ)とは尾根や斜面を造成してつくった平坦地のことです。腰曲輪は、主要な曲輪から下がった斜面上に設けられた曲輪のことをいいます。
赤坂城では搦手側に1個、大手側に5~6個の腰曲輪が確認できます。
二の壇
大手側の腰曲輪

切岸

敵が上がってくるのを防ぐための構造で、城の斜面を削って急勾配にしてあります。赤坂城では周囲の随所に切岸が見られます。城の進化過程で切岸は後に石垣に替わっていきます。
大手道側の切岸

大手道

城の正面入り口にいたる道のことです。赤坂城では表側から敵が斜めに上がってくると、主郭から攻撃できるように作ってあります。

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日吉神社
岡山県新見市千屋花見851
*赤坂城跡は日吉神社から徒歩2分
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